金融社畜日記~証券リテール残酷物語~

時代錯誤な昭和の趣を残す職場、大手証券会社(リテール!)で働く人(働いていた人)の現在進行形日記です。良いところ悪いところ投資に役立つちょっとした豆知識を載せていきます。

新入社員の配属先と希望

こんばんは

米雇用統計の結果が出ましたね。

“農業分野以外の就業者数が18万人程の予想を大幅に超える27万1000人も増加したことから…”とNHKニュースにありました。

為替は円安方向へぶれているそうですが、年内の利上げの発表はあるのでしょうか。

さて、証券会社に就職したい今年内定をもらった2016卒の学生さんは今から、仕事の不安や、楽しみが待っているのではないでしょうか。

因みにですが、私の就職した大手証券はほとんどの人がリテール営業店に配属されます。残念でした。

私の記憶では、確か同期が400人くらいでの入社式がありましたが、400人が一堂に研修期間終了後に辞令を受けるのですが、

●●君!大阪支店営業課!

なんて読み上げられます。

多分、恐らくかつての証券会社では、支店に配属されることは当たり前で、

実家の近くだったり、遠くだったり、大都市だったり、遠距離恋愛になったり、と悲喜こもごもまあそれなりに、支店配属後はうまくやっていたと思うのですが、

ここ近年、2006年ごろからは派手な投資銀行プライベートエクイティファンドの話題がお茶の間にも流れるようになり、特にドラマハゲタカなんてのは、学生の憧れになってしまったのではないでしょうか。(ハゲタカはいわゆるプライベートエクイティファンドの話です。)

だからこそ、営業店に配属されたら、それだけでショック!3か月後には既に退職なんて人が周りに多かったと思います。

では、なぜそう思うのかというと、初めの配属時に本社部門のいわゆる憧れの部門に行けるのは、なんか特殊な資格を持った人(たとえば公認会計士とか税理士とか、でもこれって試験に合格しただけのような気がするのですが…登録はされていないような。)や、いわゆる帝国大学の院卒で理系の学生だったと思います。

でも、少なからず居る文系学部東大生や京大生はリテールに配属されました。

彼ら彼女らは辞めませんでした。なぜでしょうか。これは次に投稿します。

さて、辞めてしまった学生はどういう人だったかというと、

いわゆる慶應大学・早稲田大学政治経済学部除く)出身者と、

上智大学明治大学同志社大学の出身者でした。

意外に辞めずに残ったのは、日本大学東洋大学、そして関西では京都産業大学近畿大学出身者でした。

まあ、それもそのはず、リテール営業店の上司は未だに昭和の時代を引きずっており、

飲み会大好き、ゴルフ大好き、キャバクラ大好きとまあ営業で数を上げる以外は学が無いなと思う人たちで、正直学歴も相応の人が多かったと思います。

そんな彼らのノリについていけず、セクハラやパワハラまがいに遭い、自分より学歴が高いのに数字が出来ないなどとののしられ、プライドもずたずたになって辞めていくのです。(学歴の高い私学出身者は良い教育と、親にも怒られたことが無く、家も裕福で…なんて人が多いので辞めても次の生活や職に困る人も少なかったと思います。)

これは、証券会社のリテール営業店の特徴というか、本社との温度差がありずぎて、

営業店から本社部門に行くことを脱北だなんていう人、一抜けたという人もいて、

これでは証券会社の屋台骨がボロボロになっていく、そして優秀な学生(数字が出来るとは言っていない)の無駄遣いのような気がします。(採用コストもバカにはなりませんので。)

次の章では、東大生京大生はなぜ辞めない?(金融機関の特有の人事について)と、“脱北”するためにはどうすればよいのかについて書きたいと思います。

因みに、ずっとリテール営業店を経験した私はいわゆる中堅私大出身者です。まあ言わずもがなですが…笑